デンマーク・コペンハーゲンから電車で40分ほどに位置するスウェーデン・マルメ(Malmö)。気軽に行ける日帰りスポットとして観光客だけでなく地元の人々にも人気があります。
コペンハーゲン空港エリアからマルメにかけては、Öresund(エーレスンド)橋が架かっており、電車・バス・車で国境を越えることができます。そのアクセスの良さから週末にふらっと利用する人も多い一方で、国をまたぐ分、チケットの購入方法や料金体系が少し複雑に感じられることもあります。デンマークとスウェーデンでは通貨も異なるため、料金表示が分かりにくいという声も少なくありません。
そこで本記事では、スウェーデン側のアプリを活用することで、シンプルかつ安心してチケットを購入できる方法をご紹介します。 私自身が実際に利用している方法をもとに、料金の比較、購入方法、割引情報、注意点までまとめて解説します。
※本記事の料金情報は2026年3月時点の最新情報をもとにしています。
※料金表示:DKK=デンマーククローネ、SEK=スウェーデンクローネ
コペンハーゲン〜マルメ間の移動方法と料金の考え方
コペンハーゲンとマルメ間は、国境を越えるため料金の仕組みは少し複雑です。
デンマーククローネ(DKK)はユーロと連動する為替制度(ERMⅡ)を採用している一方、スウェーデンクローネ(SEK)は変動相場制です。そのため為替状況によっては、スウェーデン側で購入した方が割安になることもあればその逆もあります。ただ実際、スウェーデンはデンマークに比べて安いことが多いため、買い物や外食目的でマルメを訪れるデンマーク人も少なくありません。
この区間は両国が関わる国際路線のため、どちらの国のアプリで購入するかによって料金やチケットの種類が異なります。
コペンハーゲンからマルメまでの主な移動方法
コペンハーゲンとマルメ間の主な移動手段は、電車とバスがあります。今回は電車がメインなので、ここではバスについては比較などを簡単に説明するだけになります。
◼︎ 電車(Øresundståg)
最も利用されているのが、コペンハーゲン中央駅や空港駅から出ている直通電車です。
国境を越えるとはいえ、感覚としては“都市間移動”に近く、とてもスムーズです。
- 所要時間:約35〜40分
- 乗り換えなし
- 本数も多く、日中は約20分間隔
- その場で購入できたり時間に融通が利く
- 座席が指定されてる訳ではない
◼︎ バス
電車とは別で長距離バスも運行しています。時期や時間によって料金変動が大きく、かなり安い場合もあります。予算重視の方にはおすすめですが、フレキシブルに動きたい人には電車の方が安心です。
- 所要時間:約50〜80分
- 発車時刻が指定制
- 変更不可のチケットが多い
- 格安価格が魅力(55DKK〜)
- 乗り降りの場所に注意が必要
- 人数指定があるので必ず座れる
バスと電車のざっくり比較
| 比較項目 | バス | 電車 (Öresundståg / Skånetrafiken) |
|---|---|---|
| 料金 | ◎ | ○ |
| 所要時間 | 0:50〜1:20 | 0:35〜0:45 |
| 予約の簡単さ | 〇 | 〇 |
| 座席快適度 | ◎(Wi-Fiあり) | ◎ |
| 乗車場所 | △ 指定のバスターミナル | ◎ 駅 |
| 時間や頻度 | △(便による) | ◎(高頻度) |
電車は速くて便利ですが、バスは格安で移動できる選択肢としてはありがたい存在です。
電車のチケット購入手段
◼︎ Rejsekort(デンマークのICカードまたはアプリ)

デンマーク側の交通カード/アプリで、デンマークでは定番で使われています。ICカードやアプリでチェックインをしたら、そのままマルメへ向かえます。もしも乗り換えが必要な場合は、チェックインを重ねていけば大丈夫です。マルメの目的地に着いたら、チェックアウトをお忘れずなく。(※乗り換えでチェックアウトしてしまうと料金が別々になってしまうので注意。詳しくはこちらから)
- デンマークの料金設定
- 駅でのチェックイン・アウトが必要
- 料金が事前に分かりにくい
- ICカードは事前チャージ必須(マルメではチャージ不可)
PRICE
片道:97 DKK(約 2371円 / 138 SEK)
往復:194 DKK(約 4743円 / 276 SEK)
※Rejseplanen での検索結果のため、実際異なる場合もあります。

◼︎ DSB の紙チケット

コペンハーゲンならどの駅にもあるDSBの券売機で購入できるチケット。デンマーク国内チケットをメインに販売しているので、マルメ行きを購入する際は、行き先を指定する「Choose Destination」から、「M」→「Malmo C」を選択していくと購入画面になります。
- デンマークの料金設定
- 駅での券売機で購入が必要
- 購入時から使用開始
- チェックインアウトが不要
- チケットの紛失などには注意
PRICE
片道:99 DKK(約 2437円 / 141 SEK)
往復:198 DKK(約 4873円 / 282 SEK)


◼︎ Skånetrafiken の紙チケット(スウェーデン券売機)
コペンハーゲンにもスウェーデンの券売機が設置されている箇所があり、その券売機だとスウェーデンの価格設定がされています。しかし設置されている場所はかなり限定的で、コペンハーゲン空港とコペンハーゲン中央駅でしか未だ発見できていません。値段を確認したところ、アプリ同様に割引がききます。

- スウェーデンの料金設定
- 限られた駅での券売機で購入が必要
- 購入時から使用開始
- チェックインアウトが不要
- チケットの紛失などには注意
- 人数割引あり
- 24時間乗り放題チケットがある
PRICE
片道:150 SEK(約 2593円 / 105 DKK)
往復:300 SEK(約 5186円 / 210 DKK)
24時間乗り放題:
300 SEK(約 5186円 / 210 DKK)


◼︎ Skånetrafiken(スウェーデンのアプリ)
上記のスウェーデン側の紙チケットのアプリ版のようなもの。ただし、アプリの方がチケットの種類などが充実しています。ネット環境があればどこでも購入できるので、滞在先近くの駅から購入できるのも便利です。
- スウェーデンの料金設定
- どこでも購入可能
- チェックインアウトが不要
- 人数割引あり
- 24時間乗り放題チケットがある
- チケットの種類が豊富
PRICE
片道:150 SEK(約 2593円 / 105 DKK)
往復:300 SEK(約 5186円 / 210 DKK)
24時間乗り放題:
300 SEK(約 5186円 / 210 DKK)
さてここからは、「Skånetrafiken(スコーネトラフィケン)」アプリについて、より詳しく説明していきます。
「Skånetrafiken(スコーネトラフィケン)」アプリ

Skånetrafiken(スコーネトラフィケン)は、スウェーデン南部・スコーネ地方の公共交通を運営する公式アプリです。マルメをはじめとする周辺エリアで電車やバスを利用する際の主要なチケット購入手段として広く使われています。英語表示にも対応しており、旅行者でも扱いやすいです。
「Skånetrafiken」アプリを使うメリット
このアプリの中でも今回特におすすめしたいのが、24時間乗り放題チケット(24-hour ticket)です。
マルメは街の規模がコンパクトで、日帰りでも十分に楽しめる都市です。そのため、多くの人は24時間以内にコペンハーゲンへ戻るケースがほとんど。そこで便利なのがこのチケットです。
料金設定
- シングルチケット:150 SEK(約 2593円 / 105 DKK)
- 24時間チケット:300 SEK(約 5186円 / 210 DKK)
価格だけを見ると「往復と同じくらい」と感じるかもしれませんが、24時間チケットには大きな利点があります。
24時間チケットの内容
- マルメ市内のバス・電車が24時間以内ならいつでも乗り放題
- コペンハーゲン中心地移動の際でも別途料金なしで利用可能
- ⇨ 往復+市内移動を1枚で完結
つまり、マルメ観光中に少しバスを使いたい場合や、コペンハーゲンに戻ってから市内移動をする場合でも、別途チケットを購入する必要がありません。 「国境越え+市内移動」をまとめてカバーできるので、ちょっとした寄り道も気軽にできるのが特徴です。
コペンハーゲンの滞在先が中心地に近ければ、その枠内で乗り放題になり、少し離れていてもプラス料金で指定した場所からも24時間乗り放題が購入できます。
複数人数での利用ならさらにお得
また、もし誰かと一緒に旅行する場合は、複数人数割引(Group discount)が適用されます。
- 2人以上で利用すると20%オフ
- 24時間チケットにも割引が適用される
例)2人で24時間チケットを購入した場合:
300SEK × 2人 = 600SEK(約10277円 / 420DKK)
→ 20%オフで 480SEK=1人あたり240SEK(約4111円 / 168DKK)
往復通常料金よりも安くなり、しかも乗り放題が付いてきます。友人や家族と一緒にマルメへ行くなら、利用しない手はない、というくらいとてもお得です。
お気づきの方もいるかもしれませんが、実はひとりの単純往復ならRejsekortが一番安くなっていました。ただ、マルメもコペンハーゲンも24時間乗り放題なら、安心して利用できるのも魅力です。
今回2026年3月時点のレートで換算していてそうなったのですが、昨年の夏に行った時は単純往復でさえRejsekortよりも24時間乗り放題が安上がりでした。今後もしかしたら為替レートによって大きく変化する可能性もあるので、その都度確認するようにしてくださいね。
おまけ:新しい48時間チケット「Tourist Ticket öresund」
ちなみに2025年から新しく旅行者用の48時間チケットというの販売開始されました。こちらは24時間チケットよりも広範囲に行けるので、2日かけていろんなところに行きたいアクティブな方にはおすすめです。
- スウェーデン内のゾーンに加えて、同等範囲でデンマーク側のゾーンも対象となるタイプもあり、コペンハーゲン内移動も可能です。
- 料金は、599 SEK(約10260円 / 415 DKK)
料金比較|デンマーク vs スウェーデン
| チケット種類 | デンマーク(Rejsebillet) | スウェーデン(Skånetrafiken) |
|---|---|---|
| 片道 | 97 DKK(約 2371円 / 138 SEK) | 150 SEK(約 2593円 / 105 DKK) |
| 往復合計 | 194 DKK(約 4743円 / 276 SEK) | 300 SEK(約 5186円 / 210 DKK) |
| 24h乗り放題 | なし | 乗り放題 + 市内交通込み |
| 複数人割引 | なし | 20%OFF 24h乗り放題で1人 240 SEK (約4111円 / 168DKK) |
| 公共交通利用 | チェックインアウトで自動計算 | 24h乗り放題の場合、コペンハーゲン+マルメ市内の乗り降り可 |
Skånetrafikenアプリでの購入手順
- アプリをインストール(Android/iOS 対応)
- 設定からアプリの言語を英語に変更する(初期で英語の場合もある)
- アカウント登録(メール・電話番号)
- Ticketsのページを開き、「Select stops」を選択
- 出発地から目的地を入力し「Continue」
(シングルチケット購入の場合は乗り換え駅も追加)- コペンハーゲンセントラル駅:Copenhagen H(Kopenhamn H)
- コペンハーゲン空港駅:CPH Airport Kastrup
- マルメセントラル駅:Malmö C
- チケット種類を選択
- Single ticket(片道)
- 24h Ticket (24h乗り放題)
- Tourist Ticket öresund(48h乗り放題)
- 人数を選択(2名以上で割引価格で表示される)
- 「Add-on」では」ファーストクラス座席や自転車持ち込みなどを選択できる
- 支払い(カード・Apple Pay対応)




購入後、アプリのデジタルチケットのQRコードが表示可能なことを確認して乗車するだけ。紙やタッチは不要です。検礼員がきたら人数分そのページを見せるだけでOKです。
※購入後の「有効時間」は即時からカウントされるので、乗車前にチケットをアクティブ化することを忘れないでください。(検札で無効にならないよう注意しましょう)
電車利用時の注意点|トラブルを防ぐために
コペンハーゲン〜マルメ間は気軽に移動できますが、国境を越える路線のため日本とは少し勝手が違います。実際に利用している中で「ここは注意した方がいい」と感じたポイントをまとめました。
- チケットは必ず乗車前にアクティブ化を確認
駅やプラットフォーム、車内で検札がランダムに行われます。アプリで購入しただけでは無効の場合があり、未有効のまま検札を受けると高額な罰金を科されることがあります。 - Skånetrafikenアプリの支払い認証に注意
アプリは英語表示で使いやすいですが、支払いカードの国コードが異なる場合、追加認証が求められることがあります。特に日本の電話番号を登録している場合、SMS認証が届くか事前に確認しておくと安心です。 - ファーストクラス車両に間違えて座らない
「1’st」や「1 class」という表示のある車両はファーストクラスです。通常チケットで乗車している場合、誤って着席すると罰金対象になる可能性があります。座席表示を必ず確認しましょう。 - パスポートなどの身分証明書を携帯する
デンマークとスウェーデン間の国境越えとなるため、身分証明書の携帯は必須です。検問が行われる場合もあります。 - チケットの有効時間を確認する
特にシングルチケットは有効時間が決まっています。アクティブ化後の制限時間を必ず確認し、余裕をもって利用しましょう。 - 為替レートをチェック
近年割とレートが大きく変動するので、念の為チェックしておくと安心です。
結局どれを選べばお得?
- 日帰り観光中心なら → Skånetrafikenアプリで24時間乗り放題チケットがおすすめ
- 2人以上で行くなら → Skånetrafikenアプリで同時購入割引をとてもお得
- 節約重視なら → 長距離バスのオンラインチケット
- オンライン決済が苦手→紙チケットを券売機で購入
まとめ
いかがでしたか。コペンハーゲンからマルメへの移動はとても簡単ですが、チケットの購入方法によって料金や使いやすさに少し違いがあります。デンマークのICカード、紙チケットそしてスウェーデン側アプリなど、それぞれにメリットがあります。
大切なのは、ご自身の旅のスタイルに合った方法を選ぶこと。
フレキシブルに動きたいのか、少しでも割安にしたいのか、手間を減らしたいのか、目的によってベストな選択は変わるかと思います。
この記事が、交通面での不安を減らし、より安心して旅を楽しむヒントになれば嬉しいです。
電車で海を渡るスムーズな国境越えを、ぜひ楽しんでください。






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